私が住んでいる家は、両親が建てた家で、同じ敷地内に姉夫婦が建てた家がある、同一敷地内2世帯住宅です。
母が介護施設へ、父がその後亡くなって、母屋に私一人、もう一方の家に姉夫婦が住んでいます。
ただ、父が生きている頃から、姉が食事をすべて面倒をみていたので、その流れで今でも母屋で食事を一緒にとっています。
姉がすべて食事を作ってくれ、勤めから戻るとすっかり食事の準備は出来ていて、後片付けまで姉の担当です。これは、義兄の食事時間が我々よりずれて遅くなり、兄の給仕を姉が自分でやりたいとの思いからです。
同年代の友達は、みんな、こんな生活をうらやましいというのですが。
そして、私も毎日ありがとう、と思うことはあっても、文句を言うつもりもないのですが、ただ、贅沢を言うなら、ひとりの時間がもう少し欲しい。
具体的に言うと・・・。
夕食は、姉と私が先に食事をします。その後、時間差で義兄が戻ってきて、晩酌をしつつ、食べ終わるまで、ダイニングからのテレビの音と話し声が聞こえます。
一人暮らしなのに、夜遅くまでずっと誰かが居る状態。家がざわざわしていると表現したら良いのか。
なので、正直なところ、姉夫婦がふたりで出かけてくれて、それが泊りがけだと、一人の時間がうれしくて、ワクワクします。
ずい分前に、父が亡くなった時、母屋と姉夫婦の家を交換したらどうか、と提案したことがあります。
姉夫婦の子供が、孫を連れて帰省するときも、こちらの家のほうが広いから。
姉側の家にも台所、バス、トイレはあって、私一人が住むには十分な広さです。
でも、そのときは、義兄が自分の書斎があるから、と言う理由で家の交換は叶わず。
今のままだと、おひとりさまなのに一人の時間が、自分の裁量では決まらない。
家賃を払わずに住む恩恵と引き換えの不自由さです。
逆にもちろん、敷地内同居の恩恵も十分受けていて、私のこの気持を口に出してしまうと、姉たちの気持ちを傷つけると感じています。
では、ひとりきりの家で何がしたいのか?
なんにも。ただ、しんとした家で、静かに過ごしたい。
夜、急に思い立って、プリン作ったり、寝室からお風呂まで裸で歩いたり(笑)、YouTubeに合わせて歌を歌ったり。たいしたことはしないと思うし、たぶん、一人きりの家ですることは、今とさほど変わらないはず。
おそらく、仕事中は慣れた業務とはいえ、それなりに気を張って過ごしているので、退勤後の静かな、ほんとうにしんとした空間と時間が、今の私にとっては、大事にしたいことなのです。
決して、義兄と姉が嫌いというわけではない。
書斎が欲しい、書斎を持つことが夢ですというお父さんたちが居たことを思い出します。当時は、ああ、家が狭いからかわいそうに、でも、子供部屋が優先でしょ、とバッッサリ切り捨てていましたが、あれは、外での刺激から距離を置いて、少し情報を整理する時間を取るための、静かな空間が欲しかったということだったのかな、と理解できます。
口に出して言わなければ、何も変わりませんが、さりとて、姉たちの気持ちを傷つけるのは本意ではないので、せめて神社仏閣へのお参りのときに、
「どうか、姉たちが家を交換しようか、とあっちから言い出しますように」
とそれとなく、神頼みしましょうかね(笑)。
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