世帯を持っていた時、夫の収入とわたしの収入、いわゆるダブルインカムだったのと、子供がいなかったため、まあまあな使えるお金はありました。15年前くらいの話です。
およそ10年ちょっとの結婚生活は、まるまる失われた20年(1990年代から2010年代初頭)のちょうど真ん中あたり、夫婦で過ごしていたことになります。もっとも失われた20年の間は、いざなみ景気などと名前のつく、ゆるやかな景気回復基調にはあって、楽ではないけどなんとなく暮らせるという時代だったと記憶します。
その時期に、ちゃんと将来を見据えて、質素倹約に励み着々と将来に備えていた方々は、老後2千万円問題なんて軽くクリア、そろそろ悠々自適な将来を描いていらっしゃるのではないでしょうか。
我が家はといえば、入ってくるものもあったけど、出ていくものも多く、思うほど貯金はできていませんでした。ただ、結婚する直前に、わたし個人が加入していた養老保険と個人年金は解約しないまま掛け金を払っていたのはせめてものなぐさめ(笑)。
タイミングよく(?)、お別れした直後にめでたく満期を迎えましたので、それはそっくりわたしの懐に戻ってきました。
夫婦生活にさざなみが立って、ごちゃごちゃする前から、正直、うちはお金のかかる子供もいないのに、どうしてこんなに貯蓄がうまく行かないんだろうと常々思っていました。
近所に住む姑は、年金生活なのに、なんとなくゆとりがあるように見える。
お正月とお誕生日にはそれぞれ、姑からおこづいかいを貰っていたくらいです。
それに見合うものは、何かの形で返してはいましたが、「お義母さん、やりくり上手なんだなあ」と思い、ウチの家計をつまびらかにしたら、きっと呆れられると感じていました。
でも!今ならわかる!
女ひとりなら、そもそもお金を使わないってことに!
固定費が全然違う。
いわく、携帯電話、車の維持費、生命保険、家のローンetc.
携帯電話はNTTドコモ一択しかなく、結婚した当時は贅沢品でした。(さすがに、しもしも?ではなかったけれども)
それに、なんでもやりたい、いろんなものが欲しい、行きたい、食べたいさかりの夫婦が、一緒に遊ぶので、振り返るとそりゃーお金貯まらんわ(´ω`)
離婚してから15年ほど経った現在、離婚後、収入は激減しているはずなのに、夫婦でいた時よりは蓄えがある。
携帯電話は格安スマホ、お酒はめったに飲まない、車は持たない、借金はない。
洋服だって、職場と家の往復だけだから、オフィスカジュアル的なユニクロがあれば十分。もう脂が抜けつつあるせいか、欲しいとも思わず。むしろ、物が増えると収める場所に頭を悩まさなければならないので、それが面倒で、本当に必要な時に、必要なものしか買わなくなりました。それでも、ときどき、失敗はありますが(笑)
節約生活と胸張って言えるほど、節約を心がけているわけでもなく、普通に暮らしていたら、赤字になる月はほとんどない。
ダブルインカムで稼いでいるはずなのに、ボーナスで赤字補填していたあの頃より、よっぽど今の方が精神は安定しています。
あのまま、生活のサイズを変えないまま、15年を過ごしていたらどうなってたんだろう。
15年前に戻って検証することはできないけれど、負け惜しみでもなんでもなく、おひとりさまの今現在、十分楽しく暮らせています。
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